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2017/9/19 火曜日

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:35:13

各国の銀行、証券会社、保険会社などが所狭しと建ち並び、世界の金融の中心地として名高いウォール街。
目に見えない壁が、零細企業の進出を阻んでいる???
いいえ。
かつては実際に“壁”が存在していたのです。

アメリカ合衆国独立以前の17世紀初頭、ニュー・ヨークは“ニュー・アムステルダム”と呼ばれていました。
その名が示すように この地域がオランダの植民地で、西インド会社がマンハッタンに駐在員を派遣していたそうです。
現在のウォール街周辺には約1,000人のオランダ人が居住していたといいます。

ヨーロッパから移住した者にとっての不安は、先住者である“本来のアメリカ人”(かつて“アメリカインディアン”と総称されていた、アパッチ族、スー族、チェロキー族などのネイティヴアメリカン)が土地を取り戻しに襲撃してくるのではないかというものでした。
土地を奪った者故の身勝手な不安といってしまえば それまでですが、不安を抱えたままでは平穏に暮らせません。
そこで、ペーテル・スツィフサントなる人物が この地区を木の塀で囲い、先住者の侵入を防ごうとしたわけです。

ところが襲撃されることもなく、無用の長物となった“壁”は1650年を過ぎる頃に腐り、倒れた痕跡が農道のような形になって残りました。
これがウォール街と呼ばれ、現在に至っているのです。
銀行、証券会社、保険会社が進出し始めたのは1830年代以降のことで、株式会社のなかった時代は、主にトウモロコシや小麦粉といった農作物、また“奴隷”の取引のために、商人たちが集まっていた場所でした。

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