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2017/6/19 月曜日

ヤブ

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:26:00

古くは医師のことを【薬師:くすし】と呼んでいました。
南北朝後期から室町初期にかけて作られた書物・庭訓往来では、藪薬師という語句が登場し、三流医師の意味で使われています。
当時の狂言でも『薬種も知らぬ やぶくすし』と、揶揄の表現があったようです。

藪とは雑草や丈の低い雑木が密生している場所や竹薮の呼称で、それが腕の悪い医師とどう結びついたのでしょうか。

『ヤブ』は、元々『野巫』からきているのではないかといいます。

野巫、つまり巫医です。
医療が未発達だった時代は、呪術、祈祷、まじないによって病魔を追い払うことが治療行為でした。

気を確かに持つことで自然治癒力が促進され、治ることもあるでしょうが、中にはもちろん そのような手法では決して根治しない疾病もあります。

時代と共に少しずつ医療といえる領域が広がっていくに連れ、巫医はすたれていくわけですが、そのようなところから治療の下手な医師(薬師)のことを『野巫医者』と呼ぶようになったのだそうです。

藪の字が当てられたのは、野巫が人里離れた草深い田舎に住んでいるイメージから、生い茂る藪を連想させたところにあるのではないかと考えられています。

ヤブ医者とさえも言えないほど低レベルの者は、俗にタケノコ医者と軽んじられます。
『(竹)藪にもなれない』というところからきているようです。

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