» 2014 » 1月

2014/1/27 月曜日

愛犬家

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:27:31

無色透明でクセがない利点を活かし、カクテル・ベースに用いられることの多いウォッカ。
縁を塩で飾りスノースタイルにしたカクテルグラスへ、シェイクしたウォッカとグレープフルーツジュースを注いだものが、さっぱりした味わいの“ソルティー・ドッグ”です。
枡酒でも隅に塩を盛る“角打ち”という飲みをしますが、酒類に塩を合わせるのは洋の東西を問わないのかもしれません。

“ソルティー・ドッグ” 直訳すれば『しょっぱいイヌ』
もちろんグラスの縁に飾った塩に由来する名まえです。
しかし元来は、スラングで船の甲板員を意味する言葉でした。
グラスの縁の塩が、波をかぶって塩まみれになる船員を連想させたからだといわれます。
イギリスで最初に“ソルティー・ドッグ”が作られたときのカクテル・ベースはドライ・ジンで、ウォッカではありません。
グレープフルーツジュースではなくライムジュースが使われ、塩もグラスの縁を飾るものではなく、一緒にシェイクした、いうなれば“塩味を加えたギムレット”のようなものだったそうです。
1960年代にアメリカでウォッカとグレープフルーツジュースを使ったものが人気となり、それが新しい“ソルティー・ドッグ”として広まっていきました。

塩のしょっぱさを好まない人のためにスノースタイルにはしない場合、何故か“ブルドッグ”と名付けらています。
また、グラスの縁の塩を尻尾に見立て“テールレス・ドッグ”と呼んだり、猟やドッグレースで疾走する際に尻尾が隠れてみえなくなることから、“グレイハウンド”と呼ぶこともあるようです。
命名者は相当なイヌ好きだったのでしょうか。

2014/1/14 火曜日

祝杯

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:35:55

《古事記》によると、『うきゆひして』 『うながけりて』という表現で語られているのが、大国主命と須勢理姫命の間で取り交わされた三三九度です。
『うきゆひして』は、杯を交わし互いの固い約束をすること。
『うながけりて』は、互いの首に腕をかけ合うこと。
古来から存在したとされる この儀式が、神前式結婚での契りの杯となっています。

三つの杯は、天 ・ 地 ・ 人を表します。
三は めでたい陽の数字とされ、それを三回繰り返すことで さらに めでたい陽の数字(一桁の最大数)九となり、めでたさの頂点を象徴したわけです。
結婚式に限らず、格式ばった席では吉数とされる これらの 三 ・ 三 ・ 九という数字をもって、客人をもてなす作法があったといいます。
肴と杯を出し、三つ重ねの杯で酒を三杯すすめた後に膳を開く。
この“杯を三度重ねること”を『三三九献』 『三度三献』といい、祝い事の席では最重要儀式でした。

1843年(天保14年)に書かれた伊勢貞丈の《貞丈雑記》には、
「『ささ』は三三なり。 『くこん』は九献なり。 酒は三三九度のむのを祝いとするなり」
と記されています。
『ささ』も『くこん』も、共に酒を表す古語です。

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