» 2013 » 6月

2013/6/24 月曜日

鉄と銅

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:33:44

ヒトをはじめとする多くの生きもの(主に哺乳類)の血液が赤いのは、いまさらことわるまでもなく、ヘモグロビンがあるからです。
ヘモグロビンは赤血球中の“鉄分を含んだタンパク質の色素”で、これが赤い色をしています。
酸素と結合したヘモグロビンは鮮紅色になり、二酸化炭素と結合したヘモグロビンは暗赤色になります。
よく静脈血は黒っぽいといわれますが、それは体内での話で、実際に静脈から体外へ出血した場合、血液は決して黒っぽくはありません。
出血した血液、つまり外気に晒された血液は、すぐに空気中の酸素と結合するからです。

ヘモグロビンは鉄分を含むヘム分子とグロビンというタンパク質から成り立っています。
ヘム分子は緑色をしているものの、グロビンと結びつくと青い光が吸収されて赤い光を反射する性質を持っているのです。

エビ、カニ、タコ、イカといった海洋生物や、昆虫などの血液は、青っぽい色(青緑)をしています。
その正体はヘモシアニンという銅を含んだ物質です。
銅は酸素と結合することで、青っぽくなります。
錆びる(酸化する)と銅は青くなり、鉄は赤くなることを考えれば、わかりやすい話です。

銅と鉄では鉄のほうがより錆びやすい、すなわち『酸化しやすい』 = 『酸素と結びつきやすい』ため、ヘモグロビンとヘモシアニンではヘモグロビンのほうがはるかに酸素を効率良く運べるというわけです。

2013/6/10 月曜日

非常食

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:22:58

飽食の時代といわれて久しい現代の日本ですが、60年前は戦中・戦後の食料難、それ以前にも農作物の不作や貧富の差によって、喰うや喰わずやの生活を強いられた時代および人々の話は いろいろと伝えられています。
近世では1732(享保17)年、1782(天明2)年、1833(天保4)年の飢饉が、江戸の三大飢饉として記録に残っています。
各地の街道筋や城の周辺の松並木も、丸裸にされてしまったのだそうです。

松にはクロロフィルやビタミン、ミネラルが含まれているため、凶作の際の非常食にもされたといいます。
それも松の実ではなく、松の木“本体”を食料にしたのです。
幹や枝の皮を削り、白い生皮を剥ぎ取って臼で挽き、水にさらして苦味・臭みを除いた後 乾燥させて粉にし、麦や米と混ぜて餅を作りました。
その名も“松皮餅”といいます。

松といえば松脂が照明や燃料として利用されていたことが知られていますが、松脂から精製された油は止血剤としても使われたのです。
日本の城に松の木が植えられた背景は、このような松の特性が大いにかかわっていました。
城を包囲され、兵糧攻めにされた際、食料にさえも なりえた松は、重宝な木だったというわけです。

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