» 2013 » 1月

2013/1/28 月曜日

恐怖症

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:36:21

高所恐怖症、尖端恐怖症などは比較的よく聞きますが、生き埋め恐怖症というのは殆ど見聞きしないと思います。
デンマークを代表する作家アンデルセンは、深刻な生き埋め恐怖症だったというのです。

眠っていたり気を失っていたりした際に、死んでいると勘違いされ、墓地に埋葬されてしまうのではないかという恐怖を、常に持っていたようです。
どれほど熟睡していたからといって、葬儀だの埋葬だのと周囲が騒がしくしていれば目も覚めてしまうと思うのですが、当のアンデルセン自身は極めて真剣に『生きたまま埋葬されては一大事だ』と心配していました。
就寝時には『わたしは死んでいるように見えるだけである』という注意書き(?)をベッドの脇に置き、外出時には『わたしが死んでいるように見えたとしても気を失っているだけだから、よく確かめてください』と書いたメモを必ずポケットに入れておいたそうです。

寝ている者や気を失っている者と死者の区別がつかないことなどないでしょうが、とにかく、そうしなければ不安でならないところが“恐怖症”なのでしょう。
滑稽といってしまえば滑稽です。
しかし当人は至って真剣に、生き埋めにされてしまうのではないかと怯えていたそうです。

 

2013/1/15 火曜日

美人の受難、不美人の災難

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:22:10

美人の基準も時代の変遷と共に変わっていることは、平安絵巻や浮世絵を見れば一目瞭然です。
顎が細めの小顔が好まれる現代ですから、平安朝の下ぶくれの御面相や鉤鼻気味の浮世絵美人の顔には、
「これって、美人???」
と、首を かしげてしまうことでしょう。

どういうわけか、『美人は傲慢』などと言われます。
出どころを探ってみると、意外なことに教育現場に あったのです。
第二次世界大戦前までは《修身》という科目が ありました。
女学生に向けた修身教科書《中等教育・明治女大学》の中に、『美人は虚栄心ばかりが強く、傲慢で、人生を誤りやすい』との旨、記載されていたといいます。
それに対し、『不美人は謙虚で従順、勤勉かつ多才』と、たいへんな持ち上げようです。
美人が不当なまでに こきおろされ、不美人ばかりを持ち上げた背景には、現在とは比較にならないほど不美人への風当たりが強かったからだともいわれています。
しかし、その対策(?)として美人を おとしめる内容の教科書というのには、多分に疑問を感じます。

古事記に登場する美人のエピソードとして興味深いのは、天照大神の孫【邇邇芸命:ににぎのみこと】に嫁いだという【木花咲耶媛:このはなさくやひめ】でしょうか。
木花咲耶媛には【石長媛:いわながひめ】という不美人の姉がいました。
姉妹の父【大山祗神:おおやまつみのかみ】は木花咲耶媛と石長媛の二人を邇邇芸命に嫁がせましたが、邇邇芸命は不美人の石長媛を返してしまったのです。
大山祗神は『木花咲耶媛は栄華、石長媛は永劫の命を象徴していたにもかかわらず、石長媛だけを返してしまったのでは、邇邇芸命も子孫も花が散るような短い天寿となってしまう』と、嘆いたそうです。

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