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2011/10/24 月曜日

伝統的万能型トートバッグ

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:41:39

包み方や結び目を変えることによって、西瓜のような大型の球体から一升瓶まで包むことができ、使わないときは折りたたんで引き出しなどに しまっておける風呂敷。
かつては万能の道具として日本人の生活の中に定着していました。
布を用いて荷物を包み、持ち運ぶことは、たいへん古くから行われていたようで、平安時代には“ころも包み”と呼ばれる布があったそうです。

風呂敷という名は室町時代に発生したとされ、足利幕府八代将軍 ・ 義政が諸国の大名を茶会に招いた際、新築の風呂で もてなしたという記録が残っています。
その頃の風呂は今でいうサウナに近い蒸し風呂で、浴衣を着用して入るものでした。
浴衣という名称も【湯帷子】からきています。

客人の大名たちが脱いだ着物を取り違えないようにと、義政は各大名家の家紋を染め抜いた袱紗を用意し、着物を包むために使ってもらおうと考えました。
すると数名の大名が用意された袱紗を敷いてしまったというのです。
それを見た他の大名たちも、そうすることが茶会に招かれたときの作法だと勘違いをして、皆、袱紗を下に敷きました。
着物を包む布が“風呂敷”と呼ばれるようになった発端です。
本当に『風呂に敷いたから風呂敷』だったという、笑ってしまうほどの そのままの呼び名です。

江戸中期には着衣なしで湯の中に入る現在と同様の風呂が一般的になり、また、あちらこちらに銭湯ができるようになります。
銭湯には脱衣籠が用意されていたり、脱衣棚が備え付けられていたりしていたので、“風呂で敷くため”に風呂敷を使うことはなくなりましたが、その名称と物を包んで運ぶ用途が残ったわけです。

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