» 2010 » 1月

2010/1/25 月曜日

輿論

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:27:00

『輿論』という語句には紀元前632年にまで遡る古い歴史があります。
晋の文公が曹に攻め入ったとき、多くの兵士が戦死しました。
兵士たちの亡骸を曹では城壁の上に積み上げ、晋を挑発したのだそうです。

困惑した文公が“輿人”の意見を聞いてみたところ、曹の人々の墓に兵士たちの遺体を捨てることにしようということになります。
文公は部隊を曹の墓地へ移動させました。
その様子を見た曹の軍は先祖の墓を掘り起こされてしまうことを恐れ、あわてふためき、総崩れになってしまいます。
《春秋左氏伝》による記述です。

この“輿人”とは衆人・大衆のことで、“輿”は“多くの”という意味を持ちます。
つまり衆人の議論が『輿論』なのです。

『世論』の読みが『せろん』で通るようになって久しいものの、元々は『輿論』であり、どのように読もうとも“世論調査”が大衆の意見であることは変わりません。

2010/1/12 火曜日

世論

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:52:23

誰もが見聞きしたことのある“世論調査”という言葉。
さて、この『世論』は何と読むでしょう。
『せろん』?  『よろん』?

元々この語句は『輿論』と綴られていました。(読みは『よろん』)
戦後になって公布された当用漢字の中に、“輿”という漢字は含まれていなかったのです。
当用漢字表にない字を使うことができなかったため、新聞や雑誌は『世論』と書き換えて使用しました。

“世”は訓読みの“よ”の他、呉音の“セ”、漢音の“セイ”などの音読みがあります。
“論”を“ロン”と読んだ場合、音読みの“ロン”上に訓読みの“よ”を乗せる湯桶読みが不都合だとされ、音読みで統一しようとなったそうです。

仏教伝来の際に『世界』『世間』という語句が入ってきたこともあり、“世”は呉音の“セ”のほうが馴染み深かったことから、『世論』の読みは『せろん』として定着していきました。
国語辞典には『よろん』を慣用読みと記載されていることが多いようです。

 

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