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2008/1/28 月曜日

ネイルケア

Filed under: 未分類 — アートメモリー @ 0:52:21

「夜、爪を切ってはいけない」
年寄りが そのように言っていたのを、耳にしたことがある人はいないでしょうか。
やれ『早死にする』だの、『親の死に目に会えない』だのと、いかにも迷信くさい理由がつけられています。

ところが この禁忌事項、意外なことに奈良時代からあったようで、『つつしんで おのれの爪を収めよ』と《日本書紀》にも記されているといいます。
照明器具の発達していない時代、闇が支配する夜間は悪鬼が潜んでいると考えられてきました。
爪や髪は身体の一部であることから、切った後も霊魂が宿っているものと見なされ、不用意に切って飛び散った爪が闇に棲む魑魅魍魎を刺激してしまっては一大事だと懼れたのです。

歳月を経て江戸時代になった頃には、儒教的な教えがひろまったことから、爪といえども親から授かった大切な身体髪膚の一部である以上は暗がりで切るべからずとされました。
飛び散った爪を踏めば痛いし、拾おうにも夜では捜しにくい。
また、満足な灯りもない夜では深爪をしたり、他の指を切ってしまうこともあります。
傷口が化膿してしまうようなことがあれば、抗生物質のなかった時代、思わぬ悪化を招かないとも限りません。

まるで迷信、まったく非科学的と思われることも、その時代ならではの生活の知恵というケースは多いものです。

もっとも、現代では、夜に爪を切ったからといって何の問題もないわけです。
明るい照明も、切った爪が飛び散らない工夫がなされた爪切りもありますから。

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